「ヤマハが一番最初に Clavinova の名前で出した電子ピアノは FM 音源を採用し、リアルなタッチと音色を追求しました。」といったことがどこかに書いてあったので、どんなものか気になってたでんでんです w
1983年発売。同社の DX7 (YP-30 と同じく FM 音源) と同じ年ですね。
というわけでオークションにて購入。大体1000円 + 送料。もちろん中古です。
(この価格ってことは、同じく FM 音源の初期デジタルシンセ DX7 とは違って、需要が少ないのでしょうね w)
マジックで落書きがあったり中から金属がカラカラ音を立てていたりと状態はだいぶ悪いのですが、30年も前の電子ピアノが辛うじて動作する状態で現存している事自体嬉しく思うべきかも知れません。
実際に弾いてみました。
音色
ピアノ (PIANO 1) の音色は90年代に作られた昔のハーモニーディレクターと同じような音色。16和音時代のケータイの着メロ (MA-2) にもありがちな音色だと思います (MA シリーズなら僅か 2op で似た音色を十分に再現できそう)。同じ FM 音源でも86年に発売された DX7-II に付いてきたピアノの音色のほうがよっぽど特徴を掴んでいてリアルなぐらい。結構チープな音色ではありますが、それでも曲を弾いてみると意外とそれっぽく聞こえちゃうから不思議 w エレピやベルの音色は秀逸 w まるで DX7 みたい。これは当初から FM 音源の得意分野とされていた領域ですね。
音色はタッチの強弱によって連続的に変化する。この点は下手なサンプリング音源に対する FM 音源の強みでもある。ただし、音色が単純な分、弱くタッチしたときは正弦波の音色にだいぶ近くなるほど倍音は少なめ。
鍵盤、タッチ
鍵盤の数は少し少なく、76鍵。88ではない。
今でこそあたりまえですが、当時の電子ピアノにはハンマーアクションなんてものは無く、押した鍵盤はバネで戻ってくる仕組み (電子ピアノでハンマーアクションが出てくるのは90年代後半の高級機種あたりからだったと思う)。音域別にタッチの重さを変える仕組みも無し。それでも、ちゃんとタッチレスポンスは付いているし、キーボードのタッチに比べれば強弱をコントロールしやすく感じる。キーボードよりばピアノのちょっとした基礎練習 (ハノンとか) には使えそうという感じかな (現行の電子ピアノのほうが練習に使えるけど)。
現行品の (カシオやローランドあたりの) 廉価な電子ピアノと比べれば鍵盤は頑丈。
その他
- 当然といえば当然だけれど、私が2008年に購入した KORG の SP-250 の方が、音色もタッチも断然優れています w
- SP-250 の方が強弱も幅広くつけやすい。
- 80~90年代のサンプリング音源よりは YP-30 の FM 音源のほうが音色が好み。こっちのほうが pp から ff まで綺麗。
サンプル
後でうpします。。
詳しいことは次の記事にて (分解したり修理したり...)。
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関連サイト
- 電子ピアノ クラビノーバ - ヤマハ株式会社
- Clavinova(クラビノーバ) CVPシリーズ - 電子ピアノ - ヤマハ株式会社 - このページから [スペシャル] -> [ヒストリー] と辿ると YP-30 含む歴代機種が載っている。
- 全ての歴代モデル | エレクトーン|エレクトーンステーション
- ヤマハ電子楽器年表 : ヤマハ マニュアルライブラリー
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