価格帯とか
CA-G1 も A-973 もだいたい同じぐらいだと思います。共にオーディオの入門機的な位置づけかと。重量もだいたい同じぐらい (7.8kg → 7.3kg)。
取説を見比べる感じだと、特性 (あくまで数値上) は CA-G1 の方が良さそう。出力とか歪率とか。
操作性
リモコンが使えるようになったのは大きい。Pure Direct モードも嬉しい。入力系統は古い機種よりも多いし (特に CD、Dock とか)、インプットセレクターもその分使いやすい。ただし、アンプの電源を入れないとラジオ→テープ等と言った録音はできない (アンプの電源を切った状態でラジオや CD を再生したりすると REC OUT の信号がバリバリ変な音になる)。
前使っていた機種では、アンプの電源を切っても REC OUT ツマミで指定した音源の信号をレコーダーに流す仕組みになっていた (中のセレクターはパッシブだったんでしょうね、きっと。但し機械式スイッチでソースを選択していたから、接触不良のリスクはある)。また、インプットセレクターと REC OUT が独立していたので、CD やレコードを聴きながらラジオ放送をテープで録音すると言った使い方も出来て便利だった。A-973 ではそういう使い方ができなくなってしまったからその点不便ではある (とはいえ、同価格帯の他社製品でも REC OUT が独立している機種は見つからなかった。あと、電気的に切り替えているからスイッチの接触不良が発生しないのは利点。)。
音を聞いた印象
一聴した感じ、一言で言えば「上品だな~」といったところ。特に中音域がうっすらと上品でまろやか (ホルン・トロンボーン等の音色が特に)。
打楽器の音は目の前で鳴っているような感じ。
CA-G1 と比べると、CA-G1 の方が確かに暖かい感じはあるが、だからといって A-973 がそこまで冷たい音とは感じなかった (要は音源次第かと)。確かに A-973 の音は余計な装飾がないという印象だが。
低域から高域までフラットな印象。今までは CD を再生すると高音域が少々不自然に強調されていて耳障りだったが、この機種に置き換えてからはだいぶ聴きやすくなった。
1bit の DAC を積んだ CD プレーヤーって、高域が強めに出やすい印象を受けるけれど、やはりそういう機種とも相性はそれなりに良いのではないでしょうか。
今まで使ったことのあるアンプが30年以上前の機種ばかりのせいかもしれないが、このアンプはそれらと比べてデジタル録音との相性がすごく良く感じる。当時の機種とは音作りの仕方が違うのかなという気も (勿論、音質差自体はデジアンに由来する部分が大きいのだろうが)。
残念なのは、レコードの音があまり良くないのではないか、という疑惑。但し、これは仕方ない気もする。もっとも、CD プレーヤー (DP-7060) → アンプ (A-973) とグレードアップしていったから、段々と CD の音質が良くなってきてレコードとの音質差が縮まってきたせいかもしれないが。
それから今まで使ったことのある30年物のアンプは皆、どうもレコードの音が一番きれいに聴こえるように力を入れきてきたのではないか、という気がする (一聴して分かるぐらいレコードだけ明らかに音質が違う機種ばかりだった)。それに対してイマドキ、同じ値段だったらライン入力の音質にこだわったほうが需要があるわけだし、確かに CD 等デジタルソースの音が綺麗になってくれたほうが多くのユーザーによって需要はあるはずだから、この機種でフォノ入力で手を抜いて他に力を入れている可能性は大いにあるのではないかとは思う。
と、レコードの音質をひどく書いてしまったけど、フォノ端子もまぁ普通に使えるとは思うよ。