2010年6月9日水曜日

SystemRescueCd を使ってみた (使い方)

PC 内の HDD を区切ったり、ディスクやデータをバックアップしたり...。そういった時に SystemRescueCd は選択肢の1つであり、持っていて損はないでしょう。

ここで用いるバージョンは 1.5.5。バージョンが違うと主に GUI の操作性が変わる。

SystemRescueCd に収録されているもの (できること)

Linux ベースのツールだが非 Linux のツールも入っている。
  • GParted, fdisk (パーティション作成・変更)
  • partimage (パーティションのイメージ化・バックアップ)
  • testdisk (パーティションの復帰)
  • Firefox (Web 閲覧)
  • Xfburn (CD/DVD ライタ)
  • Geany, gVim (テキストエディタ)
  • emelfm (ファイル操作)
  • memtest+ (メモリのテスト)
  • GAG (ブートマネージャ)
  • FreeDOS
  • ...など色々

SystemRescueCd の Ubuntu/KNOPPIX に対するアドバンテージ

  • FD ベースのユーティリティが付いてくる (ここらへんは Ultimate Boot CD に近い)
  • 動作が軽い
  • 容量が小さく CD-R に焼くときにオーバーバーンが不要
  • FreeDOS に変な^H^H面白いゲームが入っている (w

起動

CD を入れて電源を入れると、最初のメニューで起動オプションが選択出来る (上図左)。何も分からなければそのまま Enter. SATA の光学ドライブからも問題なく起動した。

2の "all files cached to memory" を選ぶと起動後に CD ドライブが使えるようになる。データを焼いたりするのに便利。64ビット用のカーネル (6) や、もともと FD イメージで配布されていた非 Linux ベースのツール (F) も起動できる。

途中でキーボードの種類を訊いてくるので、日本語キーボードの人は22。

起動が終わると、コマンドプロンプトが現れる (上図右)。startx と入力すれば GUI (xfce) が起動する。

操作・スクリーンショット

画面右下を見ると、主要なソフトが Windows の Quick Launch の如くワンクリックで起動できる。
左から順に、コマンドプロンプト (ターミナル)、GParted、Geany、Firefox、xfburn、emelfm。一番左下の CD のアイコン (以下、◎) をクリックすれば、Windows のスタートメニューみたいに色々なプログラムが表示される。

このブログの中でも何度か出てきたが、GParted は Windows の「ディスクの管理」よりもかなり高機能。パーティションを作りなおさずにサイズを変更することもできて便利だ。

ネットワークが認識できればすぐに Firefox で Web を見ることもできる。但し、日本語のアウトラインフォントが用意されていないようで、少々見づらいかもしれない。

ドライブの認識が少々面倒だ。Ubuntu や KNOPPIX など最近の Linux ディストリビューションでは、少しのマウス操作で HDD や USB メモリが読めるが、SystemRescueCd ではコマンドラインで「マウント」という操作をしてやる必要がある。それさえできればあとは emelfm でドラッグ & ドロップによるファイル操作ができる。

ターミナル画面 (GUI 起動時に最初から開いている) で、
mount -t vfat /dev/sda1 /mnt/windows

のように入力すれば良い (例)。"vfat" の部分にはファイルシステムを、"/dev/hda1" の部分には読み込むパーティション (デバイス名) を、"/mnt/windows" の部分にはマウント先のディレクトリを指定する。ファイルシステムの指定は他に ext2, ext3, ntfs, udf, iso9660 などがある。USB メモリなら普通は vfat. 読み込むドライブのデバイス名・ファイルシステムがわからない場合は◎→System→Show Filesystems で確認できる。
複数のドライブを同時にマウントしたい場合は、mkdir [ディレクトリ名] でマウント先のディレクトリを作成してからマウントしよう。

Windows 2000 以降の OS をメインで使っているなら、HDD 内の区画が NTFS でフォーマットされていることが多い。その場合は、

ntfs-3g /dev/sda1 /mnt/windows
のように入力すれば読み書きできる (例)。但し、暗号化・圧縮されたファイルが正常に読めるとは限らない。

SystemRescueCd を終了するときは、ターミナルから shutdown -h now と入力する。

ディスクイメージの作成 (partimage の使い方)

私は一通り Windows 7 の環境構築が済んだところで partimage を使って C ドライブ (sda1) をバックアップしました。partimage を起動する前に、イメージファイルの保存先をあらかじめマウントしておくと良いでしょう (バックアップを取るドライブはマウントしないこと)。

1. まず、ターミナルで partimage と入力して起動する。

2. 左の図のような画面が現れるので、イメージを作成したいパーティションを選択し、イメージファイル名のフルパスを入力する。"Save partition into a new image file" が選択されていることを確認して F5 で次へ進む。(選択はスペースバー、項目の移動は Tab キー)

3. Compression Level は Gzip のままでよいでしょう。Bzip2 だと圧縮にかなり時間がかかる上にバグでブートセクタが何とかメッセージが出たと思います。図の設定ではイメージファイルが 2037 MB ごとに分割されますが、こうすれば保存先が FAT32 などでも安心です。設定したら F5 で次へ。

4. パーティションイメージの簡単な説明を入力してやりましょう (任意)。


NTFS 区画をイメージ化しようとすると出るメッセージ。NTFS は仕様が非公開であるから安全な読み書きが保証されないってことです。

イメージ化が始まる前のダイアログ。てか "informations" って、、(不可算名詞)

ディスクのバックアップ作業が始まっているときの画面

終わるとこのメッセージが出る。OK を選択するとプログラムが終了する。

作成したイメージからパーティションを復元するときは、手順 2 の画面で復元したいパーティションのデバイス名を選択し、イメージファイルへのフルパス (ただし複数ファイルに分割された場合は連番を除くファイル名) を入力し、Action to be done の項目で Restore partition ~ (略) を選択して後は画面の指示に従って進むだけ。


関連サイト

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